ワークフローシステムと外部システム連携は業務効率化のカギ

「ワークフローシステム」は、さまざまな書類の申請と承認を自動化し、効率化することができます。そこで重要となるのが、申請業務の前後工程で利用する外部システムとの連携です。ワークフローシステムは意思決定や業務プロセスを管理するものですが、業務はそれだけでは完結しません。意思決定の前後に別システムでの処理が絡むことも多いため、ワークフローシステムがさまざまな外部システムとシームレスに連携することで業務効率が加速します。本記事では、ワークフローシステムと外部システムを円滑に連携させるうえで重要なポイントについて解説します。

ワークフローシステムを導入する大きな目的は業務効率化

「ワークフローシステム」とは業務の流れをデジタル管理するシステムのことを指します。従来の、稟議・経費精算申請書・出張報告書や休暇届といった申請系の定型業務から、プロジェクト管理などBPM的活用も増え、内部統制の観点からは今やなくてはならない存在となっています。ワークフローシステムの大きな目的は業務の効率化です。しかし、ワークフローシステムで自動化した範囲外の部分についてはどうでしょうか?例えば、申請系の業務で申請書を作成する前の処理や承認・確認が完了した後の処理はどうでしょう? 企業にはありとあらゆるシステムが導入されていますが、そのシステム同士が連携されていないために、各業務間で実は人手が介在しているなど、業務効率化の落とし穴になっているケースが多々あります。ワークフローシステムを選ぶ基準としては、すでに自社で導入している別システムと連携できるかどうかが重要なポイントになります。システム同士をうまく連携させられれば、より業務効率が向上します。 人手を介しての作業、例えばデータを移す手間や、入力漏れや重複などのミスも防げるでしょう。

真の効率化を実現するためのカギは「システム連携」

実際に多くの企業で、さまざまな領域・用途でワークフローシステムが導入されています。さらに世の中にはある業務に特化したクラウドサービス(SaaS)も多く出ており、複数のSaaSを利用することが一般化しています。さまざまなシステムを導入すると、1つの業務が複数システムにまたがってしまう問題が出てきます。SaaS同士を連携させることで、分断された業務が一つになり、業務の自動化や更なる効率化を実現することができます。さまざまな部署における利用シーンで具体的にどのような連携が可能なのか見ていきましょう。

| 全社利用のコラボレーションツールとの連携

全社利用のコラボレーションツールとの連携は不可欠です。 テレワークの運用が進んだ今、日々の連絡手段がチャットである企業も多いでしょう。たとえばワークフローシステムとチャットを連携すると、承認依頼・更新通知など、今までメールで受け取っていた埋もれがちな業務をチャット上に受信することができます。外出先でも、チャット上でワークフローシステムの状況を確認できたり、ワークフローで発生した承認自体をチャット上で実行したりと、時間や場所を選ばない効率的な働き方が可能になるだけでなく、意思決定がスピードアップすることでビジネスも加速します。

| 文書管理システムとの連携

ワークフローシステムを導入したとしても、ワークフローシステムでやり取りした書類はその後も参照できるようになっている必要があります。また各文書に対してアクセス制御なども必要となる場合が多いため、文書管理システムとの連携も不可欠です。文書管理システムとの連携ができていない場合は、毎回手作業で文書管理システムに移行させるなどの追加作業が発生してしまいます。ワークフローシステムで効率化できる業務では多くの文書を取り扱います。関連する文書を、効率的に管理できる仕組みを用意することは業務効率化に大きく貢献します。
【3分で分かる!標準機能で、文書管理とワークフローの機能を備えたSmartDBとは】

| バックオフィスシステムとの連携

電子契約システム、経費精算システム、採用管理システム、給与計算・明細システム、人事評価システム…などバックオフィス領域はかなりの数のSaaSが存在します。1つの部署で複数のSaaSを利用している企業も多いでしょう。たとえば、契約業務を例にしてみましょう。企業同士の契約書が、ワークフローシステムにおいて社内の稟議で承認された後、電子契約システムにて正式に契約が締結されるとします。しかしこのワークフローシステムと電子契約システムが連携されていない場合、ワークフローシステムで承認された契約書の情報を、電子契約システムに再度入力しなければなりません。その入力作業は人手で行うことになり、工数がかかるだけでなく、入力漏れ、入力ミスも発生することもあるでしょう。せっかくシステムを入れたのに、全く業務効率が上がらない最悪の状態です。ワークフローシステムと電子契約システムを連携すれば、顧客情報や契約情報が人手を介さず自動で連携されることになり、業務は大幅に効率化、もちろん入力漏れや入力ミスも0になります。契約業務がシームレスになることで、顧客対応もスムーズになります。

ワークフローシステムとしてSmartDBをおすすめする理由

ワークフローシステムの導入を検討している企業におすすめしたいのが、大企業向け業務デジタル化クラウド「SmartDB」です。ここでは、「SmartDB」の特徴について解説します。

| 外部システムと連携する多彩な仕組みと豊富な連携実績

「SmartDB」は、ワークフロー機能とデータベース機能を備えたソリューションであり、APIやWebhookを利用してさまざまなシステムとの連携が可能です。たとえば、コラボレーションツールの「Microsoft Teams(以下、「Teams」)と連携し、組織全体におけるコミュニケーションの円滑化に貢献します。また、契約締結アプリケーション「クラウドサイン」と連携することで、重要文書の一元管理が可能です。今回はさまざまな連携実績のなかから、ワークフローシステムと連携することで業務効率化が見込めるTeams連携、クラウドサイン連携に焦点を当ててご紹介します。
【参考:Teams、クラウドサイン以外:「SmartDB」との外部システム連携例】

| システム連携例①|Microsoft 365とのシームレスな連携

「SmartDB」は、Microsoft 365とのシームレスな連携を実現します。Microsoft 365は、WordやExcelといったOffice系アプリや、チャットツールのTeamsを備えるソリューションです。「SmartDB」は申請から承認に至るワークフローなどさまざまな業務を自動化し、Microsoft 365は申請書類の作成や社内コミュニケーションの強化を実現します。「SmartDB」とMicrosoft 365の連携により、それぞれの長所を活かしたシステムの構築につながるでしょう。

特に、「SmartDB」とコミュニケーションツール「Teams」と連携することで、さらなる業務効率化を実現します。「SmartDB」のワークフローから「Teams」へ承認依頼の通知を飛ばすことで、デバイス(PC/モバイル)を問わず、業務の意思決定が一段と加速します。また、「SmartDB」は、認証基盤としてMicrosoft Azureの「Azure Active Directory(Azure AD)」に対応しており、シングルサインオンでログインの手間なく利用できます。その他にも、「SmartDB」はSharePointポータルへのコンテンツ表示を可能にしており、業務の入り口を集約することで業務効率化と情報管理の最適化に貢献します。
【参考:「SmartDB」✕「Microsoft 365」で実現できること】

| システム連携例②|クラウド契約サービス「クラウドサイン」との連携

「SmartDB」と「クラウドサイン」が連携することで、堅牢なセキュリティ管理のもとで契約業務の効率化が実現します。「SmartDB」はさまざまな業務をデジタル管理するソリューションであり、クラウドサインはクラウド上で契約締結ができる電子契約サービスです。通常のワークフローシステムは業務プロセスを管理することが主な目的となり、改ざん防止や権限設定など文書を保管する機能が十分でないため、別の文書管理システムと連携が必要となるシーンがほとんどです。その点、「SmartDB」はワークフロー機能だけでなく、厳重な文書管理が可能なWebデータベース機能を備えているため、よりシームレスな連携を実現します。

「SmartDB」と「クラウドサイン」の連携は、この「SmartDB」の特長を十分活用している連携です。 具体的には、契約書類について「SmartDB」上で社内ワークフローを回したあと、「クラウドサイン」にて電子署名・タイムスタンプを付与し、自動で取引会社へメール通知します。それだけでなく、「クラウドサイン」から承認情報と電子署名を付与した書類の原本を「SmartDB」へ戻し、契約管理のデータベースに保存します。社内稟議手続きと契約締結から保管・管理までの業務を全て自動連携でき、さらなる効率化を実現します。

「SmartDB」は2020年7月より、この2つのソリューションが連携する「クラウドサイン連携オプション」を提供しています。
【参考:業務デジタル化クラウド「SmartDB」と電子契約「クラウドサイン」がシステム連携】 連携イメージ図

| 文書管理機能を併せ持つ

稟議書や申請書などをペーパレス化(デジタル化)して、申請・承認フローの効率化を目的とするのがワークフローシステムです。決裁済みの稟議書や承認済みの申請書、またはそれらの添付ファイルなどはワークフローシステムでの処理を完了したあとも確認できるよう保管(文書管理)しておく必要があります。実現方法としては①ワークフローシステムと文書管理システムを連携させる、②ワークフロー機能と文書管理機能を併せ持つシステムを利用する、の大きく2パターンにわかれます。①でワークフローシステムから他のシステムに自動でデータを連携させるなどの手段も考えられますが、それにはシステム構築の高度なスキルが求められるため、一般ユーザーが設定するのは難しいでしょう。特に稟議などは文書に関するアクセス権を厳密に制御することが実現ポイントとして必須となり、その場合にはさらに実現のハードルが高くなります。

「SmartDB」には、ワークフロー機能と文書管理機能が備わっています。その為、わざわざ複数のシステムを連携させることなく、ワークフローのデジタル化と文書管理を自動的に一元化出来ます。ワークフローに関する機能はもちろん、検索機能やビュー機能も充実、アクセス権限の設定や、入力フォームも柔軟で、導入後の運用変更にもユーザー自身でスピーディに対応することが可能です。
【参考:企業の業務実行を加速させる文書管理を「SmartDB」で実現】

「SmartDB」では、ワークフロー機能やWebデータベースの機能だけではなく、文書管理機能を併せ持ち、多彩な外部システムと連携できることで、ワークフローシステムでの業務効率化をさらに促進することができます。 ワークフローシステムの導入を検討されている方の参考になれば幸いです。

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マーケティンググループ 金井

この記事の執筆者:金井 (マーケティンググループ)

大手SIerからベンチャー企業に転職。
データ分析・活用をきっかけにエンジニアからマーケティングに職種をチェンジし、現在はマーケティング業務とカスタマーサクセス企画業務を兼務。